万字

 今年も6鉢に万字の花が咲きましたが,満足できるものはありませんでした。どの鉢も新子を出して増えてはいるのですが,株に勢いがありません。そのような鉢から咲いた花は例年より小さく咲いてしまいました。万字のつぼみは大富貴の蕾以上に大きくなければ良い花は咲かないと言われていますが,作ってみるとなかなか大富貴の蕾を超えるほどにはなりません。株よりも木を大きく六枚葉以上に作らないとつぼみも大きくなりません。どうも私の作は日本春蘭と同じように締めて栽培しているのでのびのびした中国春蘭らしさが失われてしまうのかもしれません。


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  時に、万字は勢いが出ると作上がりした新子に蕾を付けることが多く,そんなときは大富貴超えの蕾になり見ごたえのある花が咲きます。包皮は紅くすみの緑色で紅筋を通し,軸も紅茶色で派手さはありません。タク(一番上の包衣:漢字忘れました)にも緑紅彩をかけます。このタクに緑彩があると花の兜も立派になるのが中国春蘭の特徴です。
  葉も蕾も深い緑と濃い紅彩によりくすんだ印象ですが、その中から翠緑色の花が咲く対比は万字独特のものでしょう。良い花は花弁に厚みを感じ,緑色の中にみずみずしい空色を感じることができます。一般に翠緑色の特徴を表すには花弁に十分水分が行き渡り,のびのびと咲くことが必要です。万字だけでなく祥字にしても大きく伸びやかに咲いたときは良い色になります。この翠緑色こそは東洋蘭独特の色彩であり,チューリップやダリアのような鮮やかな緑色とは違ったものです。緑色を薄めたものでもなく,翡翠色に空色を重ねた生きた色のイメージなのです。この翠緑色は日本春蘭の持つ朱金色と共に東洋蘭の中で特に大切に守ってゆかねばならない色です。

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 万字の葉はくすんだ深緑色で艶がありません。暗いイメージを抱かせるもので,一年を通して他の株立ちほど目立ったものではありませんが,花があるときは精一杯艶のある翠緑色の花を咲かせて葉との対比を楽しみたいものです。
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ゴリョウさんの万字

ユンナンさん
コメありがとうございます。
中国春蘭は大きな鉢でノビノビとつくるのが良いようですね。
写真は写真機の機能を使いこなせていませんので写りもイマイチ。
外で撮っていまして光の具合も成り行き任せです。
万字はくすんだ葉と澄んだ花との対比が見事です。

ゴリョウさんの万字

いつも思うんですが、ゴリョウさんの万字、花弁がとても澄んでいて綺麗ですね。
私は最近になって万字の暗い葉がすごく好きだと気付きました。
タクのお話し勉強になります。

ところでうちの祥字また咲けませんでした。。
二つ着蕾したのですが年末に少し顔を出し、1月末に2〜3センチ花茎が伸びたとろでシケてしまいました。どうしたらいいか分かりません。。難しいです。
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