先陣

 我が棚の花の季節到来の先陣はイトランの野生種です。早春の冷たい風の中を微かな香りとともに咲き出してきました。蕾の時は紫紅色ですが咲き上がると薄い色になってしまいます。野生種なのに性質が弱く,一昨年まで黑斑病で醜くなっていましたが,気を入れて消毒を行ったためにしだいに葉の痛みが取れてきました。芳香が清々しいです。

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 光琳は今も昔も日本春蘭を代表する名品です。明るい朱金色に咲きました。山採り当時の写真と同じ色ですが,黒崎さんが咲かせたのはもっと朱色が乗ったように思うのですが,最近はどの展示会で見ても同じような明るい朱金色に咲いています。遮光の違いかと思って(昔は遮光が甘かった)手前の花はキャップせずに咲かせてみましたが,ご覧のようにただのくすんだ朱金色にしか咲きませんでした。あの朱色はどこに行ったのでしょうか。私は黒崎さんの言うように置き場所をやや遮光の効いたところに決めて年間動かさずに作っていますが,木は作れても花色はうまくゆきません。



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 花の季節に先んじて出版社から春蘭の写真集が発売されました。楽しみにして手にとってみましたが,少し残念なことに色がもうひとつ。綺麗ですが花の生きた色が出ていません。デジタル処理でそうなるのか,制作担当者に春蘭の知識がないためになるのか分かりませんが,これでは品種の色の特徴がうまく伝わりません。微妙に品種の紫がかったりとか,朱色がかったりとかのニュアンスがありませんので,読者の目に留まるのは花形ばかりになるのでしょう。もっと自然のもつ変化のバラエティーや深みが少しでも伝われば春蘭の面白さが増加すると思います。
 ただ,あれこれ言っても春蘭の本が出たことは喜ばないといけませんね。
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