偽物

  この花を皆さんはどのようにみるでしょうか?
 普通の荷花弁型の素心でしょう。これはこれで美しいものです。春のような温かみのある雰囲気で、まさに春が来たという感じがする花です。 ・・・・しかし、これを緑帯素心として売ってはいけないと思います。
  もう、10年ぐらいになるでしょうか。東京の商人から小さな子苗を買いました。「今までにないような色の濃い緑帯素心で栃木のAさんから出たものです。」とのこと。Aさんといえば全春連で優勝したこともある愛蘭家。その人から出たのならさぞかし珍しいものだろう。まだ見ぬ花に想像力をふくらませてそれなりの金を支払い、懸命に育てて10年近く。鉢数も増え花が咲いたのでした。咲いて2週間が過ぎても、緑が乗る気配はありません。
 この話をある蘭会で商人の方数人に話しましたが、「いまさらどうしようもない」、「そんな者から買う方にも落ち度がある。」という意見でした。
 蘭というものは魅力を持っているものです。誰もが持っていない珍しい芸の蘭を持つ楽しさは蘭栽培の一つの楽しみでしょう。珍しいものを探す以上、誰もがだまされる要素を持っています。蘭の売買は領収書のない信用を前提にするものですが、言葉巧みに人をだます者がいることも確かです。長く蘭をやっているとこういう経験はよくあるもので、良心的な商人なら、謝罪の言葉を並べ取り替えてくれるものです。 言い古された言葉ですが、良い蘭を見つけることより、良い蘭商を見つけることが大切ということでしょうか。金銭的な問題は徐々に忘れてしまいますが、この蘭を見るたびに、その嫌な思い出がわき起こるのはいただけません。
 素心のような汚れのない蘭界になってほしいと思います。

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舌が輝くように白い素心


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Author:ゴリョウ
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