春蘭趣味(その2)

 前回の続き・・・

 名品であろうと自分の山採りであろうとその花や葉が一番美しいといえるものを出してやることを課題にするのも面白いと思います。かつて赤花ブームの頃。山採り好きの棚を訪ねると発色の甘いものから名品といわれるほどの良い色のものまで種々の蘭が栽培されていました。特にうっすらと刷毛で掃いたような赤みの見える山採り物こそ面白みがあって興奮を覚えたものでした。それを見ながら春蘭の世界は並花と呼ばれる緑色の花弁から様々な段階を見せながら真っ赤になるものであるし,緑の花弁に赤い要素を含んだ遺伝子が存在するその感じが実に不思議で神秘的。山の蘭を見ると想像力が広がり,思考も拡大し,趣味の世界の広がりを感じたものです。

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薄い朱金花(春の雰囲気があって好きな花です)

 展示会で真っ赤に発色した名品もそんな角度から眺めることが出来ました。名品を沢山集めるのも面白いですが,春蘭というものが持つ世界は意外と中途半端な変化の蘭にも面白いものがあり,名品だけでなくほんの少し赤みが見える程度の色花まで,同じような楽しみ方があり,それぞれ私に違った遊び方を教えてくれました。

 寒蘭の世界は,その最たるもので,並花にこそ捨てがたい味を持っていて,手放すのが惜しい蘭がいくつもあります。そのような「よさ」は原種を栽培してこそ味わえるもので,目が肥えて来るほどこの理解が進みます。交配で生まれた花には興味がわかないのは交配した2種の蘭花の顔しか浮かばないので仕方の無いことかもしれません。並花の花色だけでも例えば寒蘭の青花から紅花も生む不思議さ。この遺伝子が含む創造力は私の持つ夢を限りなく刺激します。
 原種の持つ創造力は寒蘭に限らず春蘭も同じこと。最近のように春蘭の自生が少なくなって来ると,少ししか見られない春蘭に自然への敬愛の念が湧いてきて,並花の中にでも様々な変化の蘭を見る楽しみがある毎年の山行きに喜びを感じています。

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小輪素心
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